ロジカル・プレゼンテーション(後編)
仮説検証の難しさ
仮説検証の先にある物事の決定に至るまでの5つのステップ
- 目的
- 論点
- 仮説
- 検証
- 示唆
つまり示唆を出すことが最重要なんだよね。
示唆を出すための3つのポイントとは?
- 目的と論点をきちんと理解する
- 論点の絞り込みに集中する
- 検証不能な作業設計をしない
よくできた検証をするためには、80対20の法則がベストらしい。
8割の当たり前と2割の気づきを得られるのが地味な検証作業のおいしいところ
2割の気づきを生み出すとはすなわち、作業を通じて次の新たな仮説を出すということだ。検証は地道な作業だけど、8割の当たり前を証明し、その作業を通じて2割の気づきを生み出すことができれば十分に価値がある。
検証で時間をかけて集めるべきなのは「強いファクト」
- 定量情報
- 1次情報
- 第3者情報
仕事ができない人に陥りがちな検証だけ人間
上長からお願いされたことに、検証できました。検証できませんでした。というYesNoで答える人は仕事力が足らない。検証だけではなく示唆をいれよう。また上長は検証して欲しい場合は、どの程度などのファクト情報をもらうようにすれば、まだマシな報告がもらえる。
会議設計力
どのように進めるのか。それはミーティング。周囲に伝えることでプロジェクトが動き出す。説得することができなければなにもできません。
会議の種類を分類すると以下の4つになる。
- キックオフミーティング
- ワークショップ
- 中間報告
- 最終報告
キックオフミーティングとは
初回のキックオフミーティングで何をするべきか。
それは「目的、論点、仮説」の合意だ。
ワークショップとは
「論点と仮説」が合意がとれなければ、ワークショップを行う必要がある。
中間・最終報告とは
検証⇨仮説⇨示唆をおこなっていくのが報告だ。
ミーティングの中でよく使うワードの定義
- 現状の把握とは「目的、論点の把握」という意味である。
- あるべき姿とは「論点、仮説と検証すべきポイント」のまとまりだ。
- 解決策とは「検証結果と示唆」である。
つまり、現状の把握とあるべき姿を周囲に伝えるために、キックオフミーティングを行い、あるべき姿がまとまらない場合は、ワークショップを行うということだ。
資料作成力
資料に入れるべきメッセージ
- 説明
- ファクト
- 示唆
の3つだ。
説明とは、複雑な図やグラフの説明。ファクトはデータから読み取れること。示唆はそれに対する解釈や方向性を示すものである。
クリスタライズするための技法
例文
「物件Aは、その地域にある、ほかの物件と比較した場合のコストが相対的に高めであるという結果が判明しているが、内装や外装、駅からの距離(約800メートル)、会社からの距離(電車で約25分)という要件に通常求められる基本的特性をかなり高い巣順で満たしているため、結果的にかなり魅力的と考えられる物件である」
アンサーファースト
- まず結論を書きしかるのちに理由や補足説明を書く
不要語句の削除
- なくても意味の通じる言葉を含めないように書く(具体例含む)
共通項の括りだし
- なんども同じことを言っている部分はまとめて書く
熟語化
- 平易な日本語を、締まりある熟語に変えて書く
クリスタライズ後
物件Aは魅力度大である。相場より割高であるが、内外装、駅や会社からの距離など、基本的特性をかなり高い水準で満たしているからである。
チャートで表現すると瞬時に意味を伝えられる
レイアウトは4つしかない
- 連関図
- フロー図
- 樹形図
- テーブル図
連関図は物事の因果関係、フロー図はある事象の流れを、樹形図は論理構成を表し、テーブル図は縦横に意味を持たせ整理するときに用いる。
上手はチャートは組み合わせ作る
さいごに、提案のマテリアルを紹介して終わりにします。
- サマリー
- 前提
- 全体像
- 内容
- 論点ペーパー
- フォーマット
- スケジュール
- 参考データ
ミーティングの目的を達成するために必要となるパッケージをすべて織り込んだのだマテリアル。8つのパッケージで構成される。
以上ロジカル・プレゼンテーションでした!
途中に入っている物語は1ミリも読まなかったけど、いろいろなテクニックが得られました。後半のまとめは2時間ぐらいかかっちゃけど、かなり学べる点も多いのでドキュメントベースで仕事をすることが多い人にはかなりおすすめです。
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では、wishyouluck!